本文
令和7年4月16日(水曜日)10時00分~
日時:令和7年(2025年)4月16日(水曜日) 10時00分から
場所:知事応接室
会見録
知事定例記者会見の会見録や資料等を掲載しています。
なお、知事の発言の趣旨を損なわない程度に読みやすいよう整理しています。
発表項目・コメント
・熊本地震本震から9年を迎えて
・岸本和歌山県知事の急逝
・県民栄誉賞受賞者 八代亜紀さんについて
・宮崎県の野生いのししにおける豚熱と本県の馬インフルエンザ確認及び対応 について
・百間排水口樋門扉現地保存修復セレモニーについて
・本県とディジョン・メトロポールとの共同プレゼンテーション及び意見交換 について
質疑応答
質疑応答1 県民栄誉賞受賞者 八代亜紀さんについて 1
質疑応答2 水俣病被害者団体との懇談等について 1
質疑応答3 就任1年を振り返って 1
質疑応答4 自民党県連会長前川代表について
質疑応答5 本県とディジョン・メトロポールとの共同プレゼンテーション及び意見交換について
質疑応答6 熊本地震本震から9年を迎えて
質疑応答7 水俣病患者団体との懇談等について 2
質疑応答8 就任1年を振り返って 2
質疑応答9 県民栄誉賞受賞者 八代亜紀さんについて 2
質疑応答10 JASM第二工場に係る環境アセスメントについて
質疑応答11 アメリカ相互関税について
質疑応答12 馬インフルエンザ確認及び対応について
質疑応答13 県民栄誉賞受賞者 八代亜紀さんについて 3
本日は熊本地震の本震から発災9年の日となります。犠牲となられた方々に改めて熊本県民を代表して、慎んで哀悼の誠を捧げます。
この9年間、私たちは忘れることなく、多くの命を失った悲しみと向き合い、そして復旧・復興に努めて参りました。全国、国内外から多くの御支援をいただいたことに感謝申し上げるとともに、ここまで復旧・復興に向けては県民の皆さんの弛まぬ努力がございました。まずもって、県民の皆さんのこれまでの歩みに深く感謝と敬意を表したいと思います。
私たちには、地震の記憶を風化させず、地震から学んだ経験、貴重な教訓を未来に向けて引き継いで、広く国内外に伝え、今後の防災・減災対策に生かしていくという責務がございます。
これまで、県民一丸となって復旧・復興に向けて歩んで参りましたが、地震によって失われた数多くの命、大きな犠牲、そうした上にこの今があることを忘れず、引き続き地震の記憶、教訓を語り継いで参りたいと思います。
防災・減災対策の一層の充実を図り、弱き声、小さき声にしっかりと耳を傾けながら、県民の皆様が安心して暮らしていける熊本をこれからもつくっていくということを、改めて今日お誓い申し上げるものでございます。
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岸本和歌山県知事の御逝去についてでございます。
和歌山県の岸本周平知事の御逝去の報に接しまして、心から哀悼の意を表します。
岸本さんと直接仕事をした機会はほとんどないんです。私が役人としては旧大蔵省と旧自治省で19期違うので、大先輩でキレッキレのスーパー官僚として有名な人でしたが、御縁はなかったんですが、知事就任後、昨年8月の知事会議で御一緒しましたときに非常に親しくなりまして、年末、国への要望活動で財務省に行った時に、たまたま居合わせたんですけれども、岸本さんの方から私に声をかけていただいて、「一回会っただけで覚えて、さすが岸本周平さんだ」と思いながら、来週の園遊会でお会いできることを楽しみにしていたんですけれども、残念なことになりました。
岸本知事のご家族、そして和歌山県民の皆さんに心からお悔やみを申し上げるとともに、御冥福をお祈りしたいと思います。
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県民栄誉賞受賞者八代亜紀さんについてひと言コメントを申し述べさせていただきたいと思っております。
八代亜紀さん、皆さん御承知のとおり、歌手、また、画家としての活躍はもとより、熊本地震、そして令和2年7月豪雨災害における被災地への支援、慰問活動に、すごく御尽力いただきました。また、それとともに、熊本県の観光や物産振興にも大きく貢献いただきました。熊本県は、八代さんのこれまでの御功績を称えて、一昨年、令和5年の12月に県民栄養賞を贈呈させていただきました。
今回、報道がいろいろなされていることに対して、私非常に心を痛めておりましたところ、一昨日、八代さんの現在の、ある種サポート、八代さんの活動といいますか、御意向を引き継いでいらっしゃる事務所、私は大変懇意にしておりますけれども、その事務所の方から、八代さんの名誉を守るため、あらゆる方策を講じて参るというコメントが出されました。本当にこの報道が事実であれば、私は、これは極めて不愉快で許しがたい行為と言わざるを得ないと思っております。
ただ、この件で大事なのは、八代さん、そして、御遺族の皆さんの尊厳が尊重されることでございますので、今回の件が興味本位に取り上げられて、かえって販売を目論む業者の利益につながるようなことはあってはならないと考えておりますが、私は八代さんの事務所の立場を支持いたしますし、私自身もこのことについて、県民栄誉賞を授与した熊本県としても、極めて不愉快で許しがたい行為と申し述べさせていただきたいと思います。
4月11日に宮崎県都城市で回収された野生イノシシから、九州では佐賀県、長崎県に続いて3件目の豚熱が確認されました。
これを受けて、農林水産省は新たに宮崎県を経口ワクチンの散布推奨地域に指定しました。
ワクチンの散布は野生イノシシを介した感染拡大を抑えることを目的としています。
それに対する熊本県の対応について、でございます。
宮崎県での発生を受けまして、本県を含む九州各県は、サーベランスの強化ということで、4月から7月を強化期間として、毎月、野生イノシシ60頭以上を目標に検査を実施いたします。
さらに熊本県は14日に猟友会、関係団体、市町村を参集した緊急会議を開催して、情報共有と今後の対応について会議を行いました。
また、飼養衛生管理基準の徹底を求めまして、豚はワクチンを打つんですけれども、ワクチンを打ったからといって、それを頼りにすることなく、改めて豚を飼養する、飼育する際の衛生管理の再点検をお願いしております。
そして、さらにまん延防止対策として、市町村や地域住民や旅行者に対する感染防止対策、まん延防止対策の実施について周知を行ったところでございます。
続いて、馬インフルエンザについて、でございます。
4月8日、本県の馬を飼養する農家3戸9頭で馬インフルエンザが17年ぶりに確認されました。昨日4月15日時点で、7農場で19頭確認されています。
ただ、ここは誤解のなきように願いたいですが、馬インフルエンザは届出感染病で、2、3週間で回復する病気でございますので、殺処分ではなくて、まず、発症馬の隔離、移動の自粛、消毒の徹底、ワクチン接種などを行っております。
消費者の皆さん、これが今日のポイントです。消費者の皆さんにお願いでございます。豚熱は豚・イノシシの病気、そして馬インフルエンザは馬の病気ですが、どちらも人に感染はいたしません。豚熱や馬インフルエンザを発症している豚や馬のお肉が市場に出回ることもありません。安心していただきたいということでございます。
百間排水口樋門扉の現地保存修復セレモニーについて、でございます。
メチル水銀化合物が工場排水とともに排出された水俣市の「百間排水口」は、水俣病の原点の地とされておりまして、水俣病の歴史、教訓を後世に伝えていく重要な場所でございます。
この「百間排水口」を保全し、今後も活用していくため、県では水俣市や関係団体と協議のうえ、老朽化した樋門の扉を再現する、新調する作業をこれまで進めて参りましたが、この度新しい扉が完成したところでございます。
こちらがその写真でございますけれども、今回新調した扉は、関係者の皆さんの御意見を踏まえまして、プラスチックではなくて、県産のヒノキ材を使いまして、これによって、工場排水が流された当時の風景に、より近い姿での再現を行ったところでございます。
4月20日に、水俣病歴史遺構(跡)を残す会、そして、水俣病語り部の会とともに共催で、現地の扉の完成を記念したセレモニーを開催させていただきます。
私自身も参加させていただきまして、関係者の皆様とともに、改めて水俣病の教訓を深く胸に刻む機会としたいと思っておりますので、報道機関の皆様もぜひ取材をよろしくお願いしたいと思います。
明日4月17日に、大阪・関西万博のフランスパビリオンにおいて、熊本県と友好関係にありますフランス・ディジョン・メトロポールとの共同のプレゼンテーションを行います。
当日は、このディジョン・メトロポールに本部が、本県にジャパンオフィスがあり、私どもとも大変深い関係にあります「農業・食品産業イノベーションクラスター」、長いんですけれども、「VITAGORA(ヴィタゴラ)」という組織が主催するイベントで、「持続的な食糧システムをテーマとした円卓会議」というのが開かれます。
この会議に、私も参加させていただいて、世界農業遺産に認定されている草原を活用した阿蘇の農業ですとか、「食のみやこ熊本県」の創造に関する取組み、豊かな食を育む熊本県、そして、熊本県とディジョン・メトロポールの交流などについて、プレゼンを行って参ります。
また、明後日18日にはディジョン・メトロポールの代表団の皆さんが熊本に来られますので、熊本県とディジョン・メトロポールの今後の交流のあり方について意見交換を行いたいと思っています。
ちなみに、このディジョン・メトロポールというのは、フランスのディジョン市が中心なんですけれども、わかりやすくいうと、(地図上の地点を示しながら)ここら辺はブルゴーニュ地方といわれています。
昔ブルゴーニュ公国があった時の首都がディジョンでございまして、ディジョン市とその周辺の市町村が合わさった地域をディジョン・メトロポール、熊本都市圏とか広域連合みたいな、そんな形がディジョン・メトロポールという組織でございまして、そのグループがお越しになります。ブルゴーニュでございますので、いろいろな食のみやこづくりでも大変いいパートナーでございます。
このような機会を活用しながら、フランス・ディジョン・メトロポールとの国際交流の深化を図って参りたいと思っております。
(幹事社)
まず一つ、八代亜紀さんについてのコメントがございました。
この報道があって、権利自体は販売元が持っていらっしゃるというような、亡くなれば権利が無くなるというようなこともおっしゃっていました。ただ、本人の気持ちというものがもちろん一番大事かと思います。
木村知事からして、八代さんお亡くなりになりましたけれども、こういった極めてプライベートな写真が出ることに関して、八代さんがどういう風に思っていらっしゃるのかというところを、想像であるとは思いますけれども、木村知事御自身どのように思っていらっしゃいますでしょうか。
木村知事
八代亜紀さんは、特に私が関係を深めさせていただいたのが、令和2年7月豪雨の後でございます。
仮設住宅に避難されている方々へ慰問をしてくれないかと、当時(私は)副知事ですけども、御相談を、事務所を通じて申し上げたところ、喜んで引き受けてくださって来ていただいたこと、八代市や人吉市の仮設住宅を回って生歌を歌っていただいたことの記憶が忘れられません。
ある種、亡くなった後に、もし本人が出したければ生きている時に出しているものを、本当にこういう形で出さないであろうことがほぼ推察されるなかで、非常に許しがたい、極めて不愉快な行為と思っています。
もちろん事務所が今一生懸命動いています。事務所の代表の方に私も間接的に連絡をとって、(事務所も)「ありがとうございます」と言っていただきましたので、県としては事務所の立場をしっかり支援、支持していきたいと思っています。
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(幹事社)
もう一点、百間排水口の話もありました。まもなく水俣病公式確認から69年目の慰霊式が行われますけれども、昨年、木村知事就任後初めての慰霊式の場でマイクオフ問題が発生しました。その後、木村知事の発言でも一部批判の声も上がるような事態になりました。改めて、今度5月1日の慰霊式に臨むにあたっての木村知事の思い、どのような慰霊式にされたいのか、意気込みを聞かせてください。
木村知事
今年で水俣病公式確認から69年を迎えます。
慰霊碑の前で改めて犠牲となられた方々に哀悼の意を捧げるこの慰霊式、並びに前後で行われるであろう意見交換会は極めて大事な会だと思っております。
昨年マイクオフ問題の時に機敏に対応できなかった自分自身への反省も踏まえて、今年は患者、被害者、関係者の皆さんの気持ちに立って、しっかりとお話を伺って参りたいと思っております。
実務者同士の打ち合わせが行われた中では、前日から環境大臣に入っていただく方向で、環境省の方で詰めていただくということを聞きましたので、一歩前進だと(思います)。
しっかり時間をとってお話を(聞き)、(懇談)会をやるということは一歩前進だと思っていますので、私としてもしっかりと、今年は国と県の共催ということでもありますので、大臣と一緒に関係者の皆さんのお話、御意見を伺って参りたいと考えております。
(幹事社)
ありがとうございます。
今、話にありました被害者団体とは前日、そして、当日二日間の会ということで、今調整が行われているという話でありました。昨年から一年経とうとする中で、被害者との間を取り持つような形で、熊本県として環境省に何か今回の慰霊式に対してこのようにしてほしいとか、要望を伝えられたことというのがありましたら教えていただけますと幸いです。
木村知事
まず、私から、この一年間で環境省に要望して参りましたのは、まず大臣御自身に来ていただきたいということ、それと、一番大事なのは、やっぱり十分な懇談時間の確保について、でございます。
昨年の、3分で発言をある種半ば強制的に打ち切った、ということについての疑問、問題点がございました。とりあえず前日から会が開かれるということであれば、例えば10人の方が(一人)3分の(持ち時間で、意見交換の時間全体が)30分とかではなくて、数時間という長さで取る、2時間から3時間ずつぐらい取るような話も聞いておりますので、最終調整中でありますけれども、もう(大臣が)帰るのでこれで終わり、みたいなのではなくて、やはり去年の5月1日の後、6月から夏にかけてやりましたように、そこまで何日間もとることはできませんけれども、前日からお話や意見交換の機会を持てるということで、一歩前進だったと思っております。
(幹事社)
最後に関連で、それでもまだまだちょっと(懇談時間が)十分ではないというような声も一部聞かれています。その中で県としてどういう風に、環境省との間を調整していかれるのか、もう少し時間を取ってほしいというような要望を環境省に伝える考えとかというのがあるのかどうかお聞かせください。
木村知事
大臣は大変お忙しい方でございますので、環境省の担当者、部長とか室長さんを交えた実務レベルでの意見交換というのは県も入れて毎月のように今も行っております。
それはたぶんこれまでには無かった、昨年までには無かったことでございますので、もちろん大臣に来ていただくことも含めて、実務者レベルでの協議も絶やすことなく、日々、関係団体の皆さんからの声を伺って参りたいと思います。
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Q
今日知事が就任一年を迎えられると思うんですけれども、この一年で知事の中でうまく進んだ点と、また、予想以上に困難だった点等々ありましたら教えてください。
木村知事
今日で知事に就任して一年が経ちます。
一年本当にあっという間だったな、早かったなというのが正直な心境でございます。
知事の任期四年ですから、4分の1が終わってしまったと思うと、早いなというのが本当に正直な思いです。
うまくいったところとうまくいかないというか、まだまだというところは(感じます)。
やっぱり私にとっては、(うまく)いったことよりも、これからやるべきことのほうが大きいと思っています。
私の一存でできることと、関係者の多くの皆さんの理解を得て進めていくことがあります。特に後者については時間がかかります。
やはり私は一番やりたいと思っているのが“人づくり”でございますので、“人づくり”すなわち未来の熊本を担っていく人を作っていくための政策とか、その“場づくり”でございます。
教育と福祉政策が、行政の両足と思っている私としては、やはりそうした教育とか福祉の分野について、これからもっと多くの人の意見を踏まえて、場を設定してこれからの熊本の人づくりに向けて進めていきたいと思っています。
その中でも、特にリアルな(事例が)、例えば、県立高校の魅力化の推進などについて、今年度は特に重要な年だと私は思っていますので、今度就任される新しい教育長とも意見交換を密にして熊本の教育がより充実していくようにしていくことが、この一年間ではまだまだ十分やりきれていなかったことだと思っています。
もちろん、渋滞対策、そして地下水の保全、今日はこの後、地下水保全推進本部を午後やらせていただきますけれども、これについても一年間でやれる限りの手を打ってはみましたけれども、まだまだこれから継続してやっていかなければいけません。
県民の皆さんがやはり強く今対応してほしいと考えている、渋滞対策や地下水の保全については、さらにその対応を強化していくことが次の一年に求められることだと思っています。
それでもやはりこの一年、現場主義を通して、お出かけ知事室であれば25の市町村に参り、この前半分までいきましたけれども、こうした現場の声を聞く、そして現場の声を聞いて政策を作っていくというルーティンというかパターンにより、(県民の)声を聞いて政策化して実現していくというのを実感できたことが、この一年間の大きな成果だと、自分なりには大きな手応えだったと感じています。以上です。
Q
ありがとうございます。
この一年を知事がご自身に点数でつけるとしたら、何点とかというのはありますでしょうか。
木村知事
点数は県民につけていただくものなので何点とは申し上げませんが、そうすると皆さん記事に書きにくいでしょうから、はっきり申し上げれば私は正直60点だと思っています。まだまだやりたいことが、やらなければならないことがあるので、今の子どもたちは使われないですけど、優、良、可、不可だったらなんとか可はもらえているかなぐらいだと思っています。
Q
ありがとうございます。
可がもらえている、という根拠などは、どのようにお考えですか。
木村知事
私は本当に控えめというか100点とかいうようなタイプではないので、やはり一番、可となったのは渋滞対策と地下水対策で、ある程度の一年間でできる中で今までやれていなかったことをやれたことだと思っています。
渋滞対策でいけば、やはり渋滞のほとんどを占めるのが熊本市内ですけれども、熊本市内は、国道も県道も熊本市が管理所管していますので、熊本市を巻き込んで、なんとか1カ所でも2カ所でも解消していきましょうよという形で、大西市長とトップ会談を重ねて3年間で30か所、県19か所、市11か所、そして10年間で80か所の渋滞ポイントの解消に向けて(取り組んで)いこうという、具体的な方策を出せたというところは、これまで市の権限に、県が助言をしていく、というか、お願いをしていく、ということが、あまりできていなかった中では、成果だったと思っています。
また、地下水の問題についても、ともかく現状をしっかり把握していくというところで、地下水位をリアルタイムで県民に見せるということが、まだ3カ所目ができたぐらいですけれども、それができたということ、また、規制外物質も含めたところで、まず調査をして、もちろんその結果を(もとに)しっかりこれからもローリング(調査)していって、何か変化があれば、その原因を考えていく、という体制が作れたということは成果だったと思っています。
それが、ただ、まだまだ何というんですか、やれるべきことがあるので、50点よりちょっと上の60点かな、というところです。
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Q
自民党の県連会長に前川さんが内定しました。
知事として前川さんの実績をどう評価されていますかということと、前川さんの魅力に関して、あれば教えてください。
木村知事
自民党県連は、自民党は県議会の中でも最大の会派でございますので、常日頃から意見交換をしているもちろん各党対等にではありますけれども、一番大きなグループのリーダーとして、前川氏は卓越な指導力を発揮してくださってきたと思っております。
自民党内のことに、私は、コメントはできません。党員でもございませんし、党友でもありませんから。ですけれども、これからも県内の最大の議員の会派を司る政党であり、また党員を有する政党でございますので、ぜひこれからも熊本県全体のために、最大の与党会派としてまた党として貢献いただきたいと思っています。
また国政では少数でありますけれども、やはり自民党は与党でございますので、国、石破政権とのパイプ役としてもしっかりとうまく政府と中央とのパイプも果たしていただきたいと思っております。これまでのお力には大変感謝しているところでございます。
Q
ありがとうございます。
7月には参院選もありますけれども、知事選でもお世話になった前川会長率いる自民党を知事も応援されていく考えはあるのでしょうか。
木村知事
現段階で馬場先生が次に出られるということです。馬場参議院議員には私も大変お世話になっておりますが、選挙戦において応援をするか否かとか、そういうことを、私自身が明確にするかというのは、ちょっとその時々の情勢にもよりますし、しないとは言いませんけれども、現時点で必ずするとも思えません。
やはり、そうでない政党を支持される県民の方もおられますので、全ての県民の代表となった知事である以上、どういうふうに行動していくかは、その時々の政治状況を見ながら判断していきたいと思います。今特に何かをするという予定はございません。
Q
発表項目から一点、県とディジョン・メトロポールとの共同プレゼンについてなんですけれども、共同でプレゼンすることになったいきさつと発表する内容を具体的にもう少し具体的にお話いただければと思います。
木村知事
ディジョン・メトロポールとは、一昨年、令和5年の10月に私が副知事時代にフランスを訪問させていただいて、そのブルゴーニュにあるディジョン・メトロポールで、まずMOU、連携協定を結ばせていただきました。
その時から、このディジョンにありますヴィタゴラという農業・食品産業クラスターの日本オフィスを熊本に構えていただきました。
そういう連携をしていく中で、今回はフランスの大使館、フランス館でフランスのいろんな自治体がプレゼン等を行う予定になっており、ディジョンが熊本県や日本での活動をPRする場にMOU関係にある本県が一緒に出て、日本の人たちに、まだディジョンの知名度が無いので、熊本県と仲良くこんなことやっているんですというのを表すことで、アピールに繋げたいということです。
特に、持続的な食料システムというテーマで、阿蘇の草原を生かした農業、これが世界農業遺産に認定されていますし、食のみやこ熊本県に関する取組みとか、熊本県はどういう農業国【県】で、どんなことをやっているんだということなどを、ブルゴーニュにあるディジョンと連携して、これからいろんなことを仕掛けていきたいと思っています。
その発表をさせていただきます。
Q
発表外の項目で、地震に関してですけれども南阿蘇鉄道が復旧したりしている一方で、益城町で県道4車線化の拡幅工事があったり、区画整理事業があったりしていて、まだ二世帯4人の方が再建できていないという状況にあります。
知事、復興の現状は今どのくらいまで来ていると思っていらっしゃいますでしょうか。
木村知事
熊本地震の本震から今日で9年となりました。
今、記者が仰った、益城の住宅の再建ができていない二世帯の方は、土地区画整理事業、いわゆる公共事業を待つ形で、まだ再建ができていないという方でございます。
ですので、この益城の区画整理事業がある意味で、最後の大きな仕上げだと思っていますので、この二世帯4人の方がしっかりと住宅の再建をできるように頑張っていきたいというのが状況であるのと同時に、報道にもありましたように、それぞれ災害公営住宅などでの高齢化とか、または被災者の方が転居される事例が増えてきていますので、再建をされた方に対しても市町村と連携して、しっかりと地域での暮らしがつつがなく進むように支援して参りたいと思います。
Q
今挙げられたこと以外で、課題が何かありましたら教えてください。
あと知事が思い描く復旧像というか復興像というのをどのように考えていらっしゃいますでしょうか。
木村知事
はい、熊本地震から9年で、いわゆるハード面での復旧は、先ほどの益城の復旧を(残して)ほぼ(済んでいる)。もちろん、熊本城みたいにあと数十年、二十数年かかるのもありますけれども、ハード面での復旧は済んだと思っています。
ただ、一方で、一昨日のご遺族の皆さんの意見交換交流会をやらせていただいて、やはり9年経ってもなお、心に傷を負っていらっしゃる方、また、9年経ったからこそ自分の思いを話せる方がおられることに改めて気づきましたので、被災震災の記憶、悲しかったことを含めてなんですけれども、しっかりと未来に伝承していくということが、やはり今これから求められることだと思っています。
そしてそういうことを通じて、被災者の方々が、より心が落ち着くようなところに私は寄り添っていきたいと思っています。
Q
最後に一点、石川県が災害関連死の氏名の公表、これは遺族に同意を得てからというところになりますけれども、公表をしたというところで熊本県に関しては、これまでは亡くなられた方の名前とか氏名は出てなかったと思います。
同じ災害で県と市、県が違ってそういう対応に差があるというところどのように感じていらっしゃいますでしょうか。
木村知事
はい、氏名公表については、熊本地震の時もまたその他の災害においても、いろいろと報道機関と行政側また被害者の間で議論があったと聞いていますし、それを国のほうで統一の基準を作るまたは作らない、いろんな議論があったと聞いています。
私は一番大事なのは、やはり先ほどの八代亜紀さんではないですけれども、被害者御本人またはご遺族の方々の思いが最優先だと思っていますので、やはり御遺族の方の思いを最優先に今後の災害における氏名公表の件は、捉えていきたいと思っております。
Q
ということは議論の余地はまだあるのかなというお考えなんでしょうか。
木村知事
時代が変わって積極的に公表することがより良いとなればですけれども、私はまだそこまで人々の気持ちは変わったと思えないので、今の県の対応を、またちょっと担当課にお聞きいただきたいと思いますけれども、基本はやはり御遺族の方のご同意のうえで積極的に出すかどうかというのは、またその時々の御要望に応じて、必要性に応じて考えていくのかなと思っています。
Q
水俣病の懇談についてお聞きします。先ほど知事からお話がありましたとおり、今年の懇談が二日間にわたって今調整されていることとか、この間の実務者協議が行われてきたということは確かにこれまでになかったことなのかなと思います。
ただ被害者側が求めていることというのは、そういったことを水俣病問題の解決につなげていくことだと思っているんですけれども、被害者団体の声を聞くと、「この一年で変わったことは離島手当の増額だけだった」と。「それはもともと一万円求めていたけれども、1,000円から2,000円に変わっただけだ」と。
あとは「健康調査とか認定基準などを巡っては環境省を含めこれまでの見解から変わっていない」と。「実務者協議が形骸化している」という声も上がっているんですけれども、この一年、これまでに無かった一年を、木村知事として振り返られて、この一年の振り返りと、あとは残されている課題、そしてこういった状況の中で、次の懇談にどのように望まれるか、というのを教えていただきたいです。
木村知事
水俣病問題は県政最重要課題であります。これまでの歴史的経緯を含めてでございますので、一年で全てが変わるということ(ではなく)、変わっていないということがイコール全ておかしいのかという風になると、私はそうは思っていません。
これまでのいろんな経緯のもとに、または裁判のいろいろな蓄積のもとに今があるので、そうしたことも踏まえながらやはり丁寧に対応していきたいと思っています。
まずもって実務者同士の協議の場が設けられていて、形骸化といわれてしまうと何か担当者があまりにも浮かばれないので、私はやはり実務者協議をこれからも丁寧に続けていくということが、まず熊本県の役割だと思っています。
また患者、被害者の皆様方の高齢化がだんだん進むとか、その時代の変化に応じてこれまでになかった課題とかもあろうかと思っています。
そうした高齢化が進む患者や支援されているご家族の方々が、安心して暮らしていけるような福祉政策の充実というのは、やはりこれはもうやっていかなきゃいけないことと思っています。
いきなり認定基準を変えろといえば、それは裁判上も認められているものなので、私は、それはできませんけれども、やはり福祉政策の充実だとか、または水俣病の教訓とかが薄れてきている一部の不適切な事例も最近ありましたように、そういうことが無いように情報発信をしっかり続けていくこと、また語り部の会の方たちの活動などを御支援していくこと、やるべきことはいっぱいあると思っていますので、一つ一つ課題に向き合っていきたい。そのために今回の意見交換でも、また一年経った今の関係者の皆さんのお声をしっかりと伺って参りたいと思っております。丁寧に向き合っていきたいと思っています。
Q
ありがとうございます。
その懇談について、今年から国と県の共催という形になりますけれども、これまで国がずっと主催していたものに県が同じ立場で加わるというところで、その点県民からの期待もかなり高いのかなと思いますが、この点で独自性を発揮するとか、こういったところを県として担うとか、何か決まっていることとか知事の御意向があれば教えてください。
木村知事
あくまで今回は国と県の共催なので、水俣市はやはり水俣市の独自の立ち位置がありますので、今回は県と国ということで、県も主催者側に入りました【今回は県と国の共催といたしました】。
それによってまず、進行を(進め)、またはどういう会にするかについての議論に、ずっと県が一緒になって関係団体の皆さんとの議論を重ねていまして、最終的な形はまだ調整中ではありますけれども、私が特に望んでいたやはり3分で切るような短時間ではなくて(十分な時間をとって懇談を行う)。もちろん関係団体の皆さんからすれば、もっと何日も何日もかけてやりたいというお気持ちはあられるんですけれども、大臣の日程、私の日程等々も踏まえて確保できる限りの時間をとってということでやっております。
また昨年は、私は知事就任して一年目で参加したんですけれども、やはり国の会に呼ばれて行っているというか、陪席しているという気持ち、立て付けでしたので私自身が積極的に意見を言うという場ではなかったので、今回私に聞かれたことについては、やはりちゃんと県としての答えを出していきたい。そういう意見交換にはしていきたいと思っています。
Q
最後にもう一点だけ教えてください。最初のお答えの中でありました不適切な例というと宇城市のカレンダーの事例なのかなと推察するんですけれども、なかなか県民に限らず、自治体職員さんの中にも水俣病、ハンセン病を含め、なかなか正しい認識が浸透していない(ということが浮き彫りになった一つの事例な)のかなと思います。
熊本県として、自治体の職員さん向け、もしくは広く県民向けに対応していくこととかがありましたら教えてください。
木村知事
今までもやっていることではあるんですけれども、やはり小学校5年生全員に、水俣に行って、水俣病を学んでもらう「肥後っ子教室」(の継続)、また、来年(公式確認から)70年になりますので、それに向けて、今一度啓発のあり方をよく検討していきたいと思っています。どういうことをやったらいいかというのを、今一度検討する一年だと思っています。
宇城市長から直接、正確にいえば、今の末松市長ではない時の事案ではあるんですけれども、やっぱり新しく市長になられた末松市長自らこの問題を重く捉えて、語り部の会の皆さんや関係団体の皆さんにもお話をされて、対応を決めたというふうに聞いています。宇城市がすぐにウェブでほとんど全職員が研修を受けるという話も聞いています。現地研修も宇城市は行かれると聞いています。そうした宇城市の活動というか今回の研修の成果なんかを見ながらより多くの県民、特に県の知事として言えば、まず県職員の研修の強化にも努めて参りたいと考えています。
ちょうど来年が(公式確認)70年という節目の年なので、それに向けてどういうふうに(啓発を)強化していくかというのを今年度検討していかなければいけないと思っています。
Q
就任一年を受けて三点ほど質問させていただきます。
まず一点なんですが、この一年様々なことがあったと思いますが、知事として最も印象に残った出来事についてお聞かせください。
木村知事
印象に残った出来事は様々ございます。
本当にいろいろなことがありましたので、ただ私自身、前も一度どこかで申し上げたかもしれませんけれども、パラリンピックで金メダルを取った3名の選手に、県民栄誉賞を授与できたことが一番思い出に残っています。
パラスポーツについては、これまで、ややオリンピックとは扱いが違っていたので、そこは直したかった。彼ら・彼女らの活躍というのが今回すごく県民の励みになったのを県民栄誉賞という形で初めてお伝えすることができて、それは一番嬉しかったことです。
Q
この一年に様々な部局横断型の推進本部を立ち上げるなどされておられると思うんですが、どちらかというと種を蒔くというか、仕掛けをされる1年だったのかなというふうに思うんですが、次の二年目というのは知事としてこの四年の任期を踏まえた時に、どういった位置づけにしていきたいというふうにお考えでしょうか。
木村知事
先ほどの質問にもお答えしたんですけども、やっぱり人づくりというのは一年で何か劇的に変わるものではないし、そういうものでもない。
やっぱり特に人づくり、教育とか福祉についてはもう今年も種をまき続ける必要があるんじゃないかと思っています。
ちょっとそこはまた、福祉と教育についてはあえて、部の課長レベルの皆さんとちょっとゆっくり意見交換をしたいなと今思ってまして、今年も特に種を蒔くと。
ただ、今年度やらなければならないというか、たぶんタイムリミットじゃないんですけれども決断の時期が来ているのはいくつかあって、例えば渋滞対策の絡みでいけばいわゆる10分、20分構想のルート案を考えてルート案を示していく時期が来るでしょうし、空港アクセス鉄道の事業認可に向けた手続きもたぶん大きく一歩踏み出す一年だと思っています。
またサイエンスパークの関係でいけば、事業者の選考とか、他の県も含めた連携の枠組みを検討していくとかというのがスケジュール的には見えています。
あとその中での一つに先ほど申し上げた、やっぱり県立高校の魅力化についての方向性は、たぶん今年度大きく決めていくことだと思っています。
常に走りながら頑張っていきますが、まずもって人づくりに向けた種をしっかり蒔く一年にしたいと思っています。
Q
最後に、この一年を振り返った時に特に上半期において知事の発言が県民の反発を受けるなど、フォーカスされた部分もあったと思うんですが、その点についてのフォーカスと県民とのコミュニケーションといいますか、発信方法についてどのようにしていきたいというふうにお考えかお聞かせください。
木村知事
発言については、特にこういう記者会見の場での発言についてはより丁寧にしていくということで、いろいろこっちも言いたいことはありますけれども、そこはグッと抑えて、やはり丁寧に丁寧に発言を続けていくということに尽きると思っていますし、お出かけ知事室をはじめ、実際現場で時間をとって県民の皆さんと直接お話をする機会を多数設けていくことで、より県民の皆さんに私の思いや考え方を理解していただく場をこれからも作っていきたいと思っております。
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Q
八代亜紀さんの関係でお尋ねなんですけれども、現状で販売を中止すべきだとお考えかどうかそこを教えていただけますか。
木村知事
いろいろな策を事務所と出版元といいますか、販売元との関係での議論があるというふうに伺っていますので、その流れを注視したいんですけれども、それは中止すべきものだと思います。
Q
もう一つ発表項目でないんですが、先ほど地下水の話題が出たので一つだけお尋ねしたいんですけれども、以前のやりとりでJASM工場の第二工場についての環境アセスメントについての要件緩和については、インセンティブ、地下水涵養へのインセンティブだというふうに伺ったことがあるんですけれども、ここを改めてお伺いなんですがこの環境アセスメントに関するルールの変更というのは、どういった目的だったんでしょうか。
木村知事
環境アセスメントの緩和というふうには思っていなくて、より丁寧に基準を作っていったと思っています。
その時の何年か前の変更の時には、100%の涵養を(地下水を)取った分の全部(に見合う涵養対策を)作りましょう。100%取った分(涵養対策を)作ってください。それまでは、取った分の1割しか求めてないルールだったんですね。
ですからそこは、やっぱり取った分100%(涵養対策を)作るということを企業が約束するということが、いわゆる開発行為をするうえでも実であろうと。アセスメントをするという中でも、特に必要なところはそこだろう、特別厳しくしていくという中で、当時涵養というのがあまり以前のルールを作った時にはできてなかったので、確実に涵養をやらせるということも含めて、そういう100%涵養を求めたというのが大きなルール変更の一因だと思っています。
Q
ありがとうございます。
ただ、立地企業にその後取材する機会があっていろいろ話を聞いたところ、そういったインセンティブがなくても、100%涵養するような企業だし、していた企業なんじゃないかなというふうに思っていまして、環境アセスメントをしていてもこの政策は実現できたんじゃないかなと思うんですけれども、そこの評価はいかがでしょうか。
木村知事
それはもうタラレバでして、排ガス基準もそうですけど、もともと私、昔、排ガス基準が厳しい車ほど税を安くするというルールを作ったことがあったんですけど。そういう税を作ったことによってスーッと導かれたところも(あり)、もちろん結果論として自動車メーカーは(元々)そういうのを作ってたって言います。ちょっと古い話ですけれども。
ともかくやはり100%涵養を約束させたいんですよね、企業に。
それをやっぱりルールとして明確化するときに、アセスがあってもということなんでしょうけど、ただそこは、私は、そういうルールを企業のために作るんだからやってくださいね、やりましょうねと同意を取ったという意味においても、私はやっぱり100%やるということを明言させる効果は、確実にこのルール改正であったと思っています。
Q
ありがとうございます。
確認なんですけれども、ではそのためにそのアセスメントについて土地要件についての変更がなければ100%涵養しませんとか、そこが条件になったということではないんでしょうか。
木村知事
企業側からそういうことを言われたということは無いです。
ただ、その環境アセスメントの要件が、国基準よりもやたらきつかった前のルールが求めていたものって何なんだろう。
つまり、今の時代、私たちが、企業が進出してくる特に地下水を使用する企業が進出してくる際に求めるものというのは何だろうかというところで、国ないしは法律が求める基準と同等の中ででも、必ず100%はやってくれということにしたということでございます。
Q
最後に一点だけ、法規制外の物質に対してどう対応するかというのはすごく難しいと思うんですけれども、この件について予防的な環境行政をという呼びかけもあって、その際に水俣病の教訓をという声もあると思うんですけれども、この熊本県が国の基準だけで良いのかという問題意識というのはあるんじゃないかなと思うんですけれども。このPFAS等に関して、国の基準にどこまで依存してそこから県独自でやるべきかというところについての、ちょっと全体的なお考えをもう一度お聞かせください。
木村知事
やはり私たちは水俣病の教訓に立って、県民が不安に思っているものについて、一つはちゃんと情報を開示する、と同時にその意味についてしっかりと検討して、必要がある限り予防的にとれる措置はとるべきという原則に立ちます。
ですので、今日また1時から会議があって、その時また(ブリーフィングで)ありましょうけれども、前回の会見の時にもご質問いただいたので、先に申し上げておくと、今明確に例えばこのPFBAとPFBSについての明確な因果関係が当該企業(にある)とは今のところは断定できないけれども、やはり変化があったことは事実なので、それについてその変化があることを、まず1点目で今日は県民の皆さんにもう一度ちゃんとお示しをして、そして専門家の意見・評価を載せて、それはもっと調べていけということなので、もう二度三度とさらに調査を重ねて、そしてまた原因となるであろうところもある程度明確にありますので、そこもしっかり調査をして、それも県民に発表していくということでやっていきたいと思います。
その中で、健康にどれだけ被害があるか、またはそれが規制するべきものかどうかというところについては、やはり専門家または一応規制権限は国にありますので、国とも協議をしながら予防的にでもやれるものがあればそれはやっていきたいと思っています。
今現状で、こうなっている【上がった】ところですけど、ここだけではまだ健康に影響があるかというところまで判断しきれない、というのが専門家会議の意見だという風に(聞いています)。これはちょっとまたお昼から(本部会議で)発表しますけど。
引き続きしっかりと(モニタリング調査を)継続していく、その際には今回言われた河川水のPFAS類の量を検査するとともに、やっぱり原因をしっかりと探していく努力をしていきたいと思います。
Q
私から発表外の項目で、国の経済対策をめぐる動きについてお聞きしたいと思います。
国政のほうで与野党が物価高対策として、国民への現金給付であったり、減税といった経済対策を進めるというような声も上がっていますが、知事としてこういった動きをどういう風に見られているのか、受け止め等あれば教えていただきたいと思います。
木村知事
いわゆるトランプ関税の動きを受けて、うちの県でも相談窓口を設けました。
県の相談窓口には1件も来ていませんが、商工団体のほうには5、6件来ているという風に聞いています。ただそれも深刻な、ちょっと言葉は悪いですけど、今何か直撃しているというのではなくて、今後への不安に対する御相談だと聞いています。
そうした中で、今はまだトランプ関税の国民への影響というのは見られない、元々ある物価高をどうしようという問題はあるんですけれども、見られない中で、やはり減税にしても現金給付にしても、何兆円という財政出動ともなるものでございますので、ぜひ国においてしっかりと議論していただきたいと思っています。
私は正直、個人的な意見は、ばらまきは良しとしません。やっぱりばらまくのではなくて、本当に困っている人にしっかりと届くような政策をとるのが国の財政政策だと思っていますので、引き続き国の動向を注視していきたいと思っています。
Q
馬インフルエンザの件です。一週間の間で、感染の確認がされたのは(一部の)馬だけだと思うんですよ【検査された馬も一部だと思うんです】。
実際、今からも検査を希望する農家が現在あるのかということと、今後の見通し、蔓延していく可能性があるのか、分かれば教えてください。
木村知事
詳細な点は後程担当の畜産課からフォローしてもらいます。
私が現在聞いている限りでは、【県内にある】97の馬飼養農家全てに状況を聞いた上で現状が分かっているということでございますので、これ以上大きく増えていくのはそんなに無いのではないかという風に、やや期待感も込めていますけれども思っています。
むしろそれよりも、しっかりと隔離をして対策を講じることで2、3週間で収まっていくと思って、すでにまだ8日ですから、4月8日の判明ですから一週間ちょっとしか経っていませんけれども、最初に発生した農家さんの状況なども見定めて、うまく収束していくかどうかは今後しっかりとウオッチしていきたいと思っています。
やれる限りの対策を農家と講じていきます。
Q
八代さんについて改めてお伺いしたいのですが、知事は内容を確認されたのはいつ頃かというのと、事務所側から知事に対してこういう話があったかというところと、改めて県民にとって八代さんはどのような存在で、もし販売された時にどのような影響があるのかというところを教えてください。
木村知事
八代さんの件については、私は報道を受けてネット上に出てきたどこかの新聞社さんの記事を受けて(知りました)。スポーツ紙さんかな、たぶん12日ぐらいですね。
今、八代さんの事務所は、正式にはもう無いんですけれども、八代さんの後の権利とかを扱っている事務所の代表の方が、私も先ほど申し上げた令和2年の豪雨災害の頃から大変懇意にしてたので、ただ忙しいだろうなと思ったので間接的にある共通の友人を通じてちょっと連絡を取ってもらったところが13日で、翌日かな。
それでちょっとコメント出しますから、ぜひ応援してくださいみたいな感じでまた間接的に返事が返ってきて、14日にコメントを出されました。
ということでちょっと今日記者会見の場もありましたので、あえて今日も各社さんいろいろ報じてくださったところもあるので、私からコメントを出させていただいたところです。
私からはもうひと言、単純に極めて不愉快で許しがたいことでございます。
発売されたらとか、されないとかいうことはちょっともう場合によっては、長いいろんな議論になりますので、踏み込んだ発言は避けるべきですけれども、やはり県民栄誉賞を授与された県民にとっての誇りである八代亜紀さんを冒涜されることがないように切に願いたいと思っております。
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